会員グループ管理::会員登録アドオンは、新規会員登録のタイミングで会員を会員グループへ所属させるアドオンです。

EC-CUBE 4.4 対応ブランチができたので、機能とあわせて 4.4 の状況も書いておきます。

割り当ての2パターン

運用に応じてどちらかのパターンで動きます。切り替えは管理画面の設定だけで、プラグイン独自の設定画面はありません。

管理者が指定する場合は、管理画面の 会員管理 > 会員グループ で対象のグループの「会員登録時に会員グループ登録」を有効にします。会員登録した人は自動でそのグループに所属します。登録者には選ばせません。

有効にできるグループは1つだけです。すでに有効なグループがある状態で別のグループを有効にしようとすると、エラーになって保存できません。

登録者が選ぶ場合は、上の設定を有効にした会員グループを1つも作らなければ、登録フォームに選択欄が出ます。選択肢には全ての会員グループが並び、並び順は会員グループの表示順です。一部のグループだけを選択肢にすることはできません。

テンプレートへの追記

このアドオンはテンプレートの追記が要ります。追記しないと選択欄も確認欄も出ません。ここを忘れて「動かない」となりがちです。

追記するのは、アドオンが用意しているテンプレートを読み込む1行です。会員登録画面と確認画面の2箇所に入れます。

画面管理者が指定する場合登録者が選ぶ場合
会員登録画面hidden 用のテンプレートselect 用のテンプレート
確認画面hidden 用のテンプレート確認用のテンプレート

管理者が指定するパターンでは、両方の画面で同じ hidden 用のテンプレートを使います。登録者に選ばせるパターンだけ、確認画面用に別のテンプレートが用意されています。実際に書く行はプラグインのマニュアルを参照してください。

送信値を信用しない

仕組みで一番大事なのがここです。

登録フォームに足す groups 欄は mapped => false にしてあります。送信値が会員エンティティへ直接書き込まれることはなく、所属グループは必ず POST_SUBMIT で決まります。

そして管理者が指定するパターンでは、送信値を使いません。hidden 欄は値を受け渡しているだけなので、書き換えれば任意の会員グループに所属できてしまうためです。会員グループは限定商品や限定カテゴリの閲覧可否、会員グループ価格、配送方法と支払い方法の選択肢を左右します。自己申告で決めさせるわけにはいきません。

ログイン済みの会員がマイページから編集する場合は、この拡張は何もしません。登録後の所属グループの変更は管理画面の会員編集から行ってください。

重複の防止は Admin\GroupTypeExtension が担当しています。会員グループの保存時に、他に「会員登録時に会員グループ登録」が有効なグループが無いか確認して、あればエラーにします。編集時は自分自身を除外して判定します。

EC-CUBE 4.4 対応の状況

このアドオンは固有の修正がありませんでした。共通の対応だけで通っています。

  • Doctrine のアノテーションを PHP の属性記法へ変換
  • Symfony 7 で削除された Symfony\Component\Security\Core\SecuritySymfony\Bundle\SecurityBundle\Security に差し替え
  • 開発が終了した SensioFrameworkExtraBundle への依存を削除
  • 本体のテストクラスが final 化されたので、継承していたテストを抽象基底クラス側へ移行
  • プラグインコードとパッケージ名を 44 系に変更

フォーム周りに寄っていて、Doctrine や PurchaseFlow の API をあまり触っていないアドオンなので影響が小さかったのだと思います。同じ系列でも価格管理アドオンは3つ踏んでいるので、どこを触っているかでずいぶん違いました。

共通対応の中身は本体プラグインの記事に詳しく書いています。

動作要件といまの状況

項目内容
EC-CUBE4.4 系
PHP8.2 / 8.3
データベースMySQL 8、PostgreSQL 13 以上
依存プラグイン会員グループ管理(CustomerGroup44)^4.4

パッケージ名は ec-cube/customergroupentry44、プラグインコードは CustomerGroupEntry44 です。依存プラグインが有効になっていないと有効化できません。

2026年7月27日時点で CI は通っていますが、EC-CUBE 4.4 本体が未リリースのため配布は本体のリリース後です。

会員登録を管理者の承認制にしたい場合は、このアドオンを前提に動く会員登録承認制アドオンがあります。カスタマイズ例としては、会員グループ選択項目をテキストボックスにする方法パラメータ付きURLから登録すると会員グループが付与される方法も書いています。